デジタル大辞泉 「タフティバーヒー」の意味・読み・例文・類語 タフティ‐バヒー(Takht-i-Bahi) パキスタン北西部、カイバルパクトゥンクワ州にある仏教遺跡。ペシャワールの北西約80キロメートルの山地に位置する。古代ガンダーラ王国の僧院のほか、大小30もの仏塔や仏像を収めた祠堂があったと考えられている。出土したガンダーラ盛期の仏像や浮き彫りなどの多くは、ペシャワール博物館に収蔵。1980年に「タフティバヒーの仏教遺跡群とサリバロールの近隣都市遺跡群」の名称で世界遺産(文化遺産)に登録された。タフテバヒー。タフティバーイ。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
改訂新版 世界大百科事典 「タフティバーヒー」の意味・わかりやすい解説 タフティバーヒーTakht-i-Bāhī パキスタンのペシャーワル市の北東方にあるガンダーラ仏教寺院の代表的遺構。山の中腹に突き出た尾根に主要伽藍があり,その中心には方形基壇のストゥーパを囲んで三方に祠堂が五つずつ並んでいる。その北の一段低い区域には大小30余りのストゥーパがあり,やはり三方を祠堂が囲んでいる。その北に僧院,西に地下道場その他が,また山腹には僧房が散在している。またガンダーラ盛期の石彫が多数出土し,ペシャーワル博物館などに収蔵。→ガンダーラ美術執筆者:肥塚 隆 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
百科事典マイペディア 「タフティバーヒー」の意味・わかりやすい解説 タフティバーヒー パキスタンのペシャーワルの北東方約50km,ガンダーラの山岳仏教寺院を代表する寺院遺跡。1−7世紀に建立されたもので,塔院,僧院,会堂などの遺構が残る。塔院跡には中央にストゥーパの方形の基壇があり,周囲を仏像や小ストゥーパを納めた祠堂(しどう)が囲む。中院を挟んで広い僧院跡がある。近くのサハリバハロールにも同時代の山岳仏教寺院遺跡がある。これら仏教遺跡群は1980年,世界文化遺産に登録。 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報