ティンバレス(その他表記)timbales

改訂新版 世界大百科事典 「ティンバレス」の意味・わかりやすい解説

ティンバレス
timbales

キューバ音楽の打楽器の一つ。金属(もともとは銅だが現在はスチール製が多い)の浅い胴の上側だけに革(牛革もしくはプラスチック)を張った,直径35~40cmくらいの太鼓の,やや大きさの違う2個を水平に並べてスタンドに取り付けたもの。棒状スティックで打ち,音は華やかで装飾的なフレーズに適しており,近年はジャズ,フュージョン,レゲエなどに幅広く使用されている。
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音楽用語ダス 「ティンバレス」の解説

ティンバレス(ティンバル)[timbales / timbal]

キューバ系のアタックの鋭いメタル胴のドラムヘッド(振動皮)が上側のみに張ってある。通常は2台のティンバルをスタンドに左右にセットし、カウベルも同時にセットする。専用の細身のスティックで叩く。基本のショットはヘッドでなくメタルの胴、つまりドラムの横を叩く。これをパイラ(ペイラ)奏法という。片手または両手でパイラを行う。片手パイラの時は反対側の手でカウベルを叩く。フィルインのみがヘッド・ショットである。セット・ドラムでたとえれば、ハイハットのショットとスネア・ドラムのフィルインの役目に似ている。

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世界大百科事典(旧版)内のティンバレスの言及

【太鼓】より

…こうした一人二役は他の地方でも行われた。 20世紀に加わったものには,小太鼓に似た片面太鼓のティンバレス,中太鼓に似たトム・トム,小さな筒形胴で手打ちのボンゴ,細長い樽形胴で手打ちのコンガなどがある。これらは2個1組で用いることが多い。…

※「ティンバレス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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