日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドラム」の意味・わかりやすい解説
ドラム
どらむ
drum
太鼓のことで、膜鳴楽器のほぼすべてが含まれるが、一部の民族音楽において用いられているスリット・ドラム(割れ目太鼓)のように、体鳴楽器でもこの名のついているものがある。
[藤田隆則]
ドラムズdrums
ドラムの複数形であるドラムズ(日本では普通、ドラムスとよんでいる)は、ジャズやロック・ミュージックなどで用いられるドラム・セットのことをさし、これにはベース・ドラム、スネア・ドラム、トム・トムなど円筒形の膜鳴楽器のほかに、シンバル、ハイハット・シンバルなどの体鳴楽器も含む。以上の各楽器が1個ずつないし複数個置かれて、1人の奏者が両手に持った桴(ばち)(スティック)またはワイヤ・ブラシで演奏する。なお、ベース・ドラムは通常、ペダルを踏んで鳴らし、ハイハット・シンバルも足踏みペダルによって打ち合わせて鳴らす。近年ではシンセサイザー・ドラムと称して、打音を電気信号に変換してさまざまな音色を生成していくドラムズも多用されるようになった。
[藤田隆則]