スネアドラム(英語表記)snare drum

翻訳|snare drum

デジタル大辞泉 「スネアドラム」の意味・読み・例文・類語

スネア‐ドラム(snare drum)

ドラムセットの中央に位置する、反響音を出すため下方の鼓面に響線が張ってある小型の太鼓ジャズ・ロックなどのリズムアフタービートを刻むために不可欠の打楽器

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

音楽用語ダス 「スネアドラム」の解説

スネア・ドラム[snare drum]

リズム・パターンの中でアクセントを打ち出す最も重要なパーツで、ドラム・セットの中心になるもの。略して単にスネアとだけ呼ばれることが多い。口径の大きさや胴の深さ、また材質などによって音の違いがある。スネアの音を特徴づけているのは、打面の裏側にセットされたスナッピーだ。スナッピーは細い針金を波状に変形し、それを束ねて打面裏側のヘッド(スネア・サイドという)に触れるようにセットされるもので、スネアをショットした際に独特な効果を産み出す。このスナッピーをコントロールするレバーをストレイナーという。スネアはスティックで普通にヘッドをショットする以外に、回りの金属の縁(リム)も同時にショットするリム・ショットが頻繁に使われる。このリム・ショットにも2種類があって、スティックの先端がヘッドに当たるのと同時に、スティックの胴の部分もリムにあてるものと、あらかじめスティックの先端をヘッドに付けておき、スティックの胴の部分だけでリムをショットするものがある。どちらもリム・ショットと呼ばれているが、前者はきわめて強いアクセントを感じさせるのに対し、後者は弱いアクセントを表現する場合に使われる。ワイヤーブラシを使用したスネアのサウンドは、ジャズにはなくてはならないもの。このプレイではヘッドのショットばかりでなく、ブラシでヘッドをこする摩擦音も重要な要素とされている。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「スネアドラム」の意味・わかりやすい解説

スネア・ドラム
snare drum

小太鼓裏面に数本のガット (またはナイロン,金属製,金属でおおった絹糸など) の弦を平行して張ったもの。これを響線といい,表面を桴 (ばち) でたたくと,さわりの効果で,鋭くはじけるように響く。 14世紀に現れ,15世紀以来スイスの歩兵部隊で用いられたといわれる。

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世界大百科事典(旧版)内のスネアドラムの言及

【太鼓】より

…2面の膜のうち,片方のみが打たれる場合(例,日本の小鼓),打たれない方の膜(裏革)は打たれた膜(表革)に敏感に共振するように,いくぶん薄く作られている。インドの太鼓などに多く見られる例では,膜の周辺が二重になっており,打たれた膜が振動すると,かすかに周辺の膜と触れ合い,日本の三味線における〈さわり〉のような効果を出す方法があり,さらに明確な付加音がつけられた太鼓としては,膜面の近くに響線(ひびきせん)(スネア)を張ったり,枠の内側に金属の輪をつり下げたり,小さな金属片を付けたりした西南アジア一帯の枠太鼓,およびその影響を受けたヨーロッパのスネア・ドラムsnare drum,タンバリン,および太鼓の胴の周囲に鈴をつり下げたり,胴の中に薄い膜を共振させる装置をもったアフリカ各地の太鼓などがあげられる。(2)胴 胴の機能は第1に膜の緊張を保持することにあり,第2には内部に空洞を設けて音を響かせ,特徴ある太鼓の音を形成することにある。…

※「スネアドラム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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