ディスクジョッキー(読み)でぃすくじょっきー(英語表記)disk jockey

翻訳|disk jockey

デジタル大辞泉 「ディスクジョッキー」の意味・読み・例文・類語

ディスク‐ジョッキー(disk jockey)

ラジオ放送の番組などで、音楽をかけながら解説その他の話を交えて番組を進める人。また、その番組。DJ。
クラブディスコなどで、再生するレコードやCDなどの楽曲を選曲する人。スクラッチや音程を変えるなどのアレンジを加える場合もある。
[類語]アナウンサーパーソナリティーナビゲーター

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精選版 日本国語大辞典 「ディスクジョッキー」の意味・読み・例文・類語

ディスク‐ジョッキー

  1. 〘 名詞 〙 ( [アメリカ] disk jockey ) ラジオなどで、主に軽音楽をかけながら、合間に軽い話題をまじえて放送する人。また、その番組。一九三〇年代のアメリカの放送で始まった。DJ。
    1. [初出の実例]「『世界を踊り廻る』(現在の『世界の音楽』)デスクジヨッキ式の音楽番組」(出典:マイクとともに(1952)〈藤倉修一〉アメリカさん)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディスクジョッキー」の意味・わかりやすい解説

ディスク・ジョッキー
でぃすくじょっきー
disk jockey

略称DJ。本来の意味は、diskがレコード盤をさし、jockeyは騎手であるから「レコードを操る人」。もともとはラジオ番組などでいろいろな話をしながらレコードを聞かせる司会者のことをいった。現在では、ラジオ番組のディスクジョッキーは、個性を前面に出して語りかける手法が多くなってきたことから「パーソナリティー」とよばれるようになった。ディスク・ジョッキー番組は、ラジオの特性にも調和しており、制作経費も安いために、アメリカでは1920年代からあったといわれる。日本でこれがとくに多くなってきたのは1960年代中盤(昭和40年代)以降で、当時テレビの普及によって圧倒された民放ラジオは、パーソナリティーを起用した番組を、時間帯ごとに細かく編成して聴取者を獲得しようとした。現在では、この形式がラジオ番組の基本といってもよいぐらいに普及し、定着している。既存のレコード音源を利用してラップのバック音楽をつくりだしたり、ディスコ(クラブ)などで踊る音楽の選曲や編集を行う者は「DJ」とよばれる。

[田村穣生]

『軍司貞則著『ラジオパーソナリティ――22人のカリスマ』(1998・扶桑社)』『ウルフマン・ジャック、バイロン・ローソン著、佐藤めぐみ訳、西川正志監修『ハブ・マーシー!――ウルフマン・ジャック自伝』上下(1998・中央アート出版社)』

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百科事典マイペディア 「ディスクジョッキー」の意味・わかりやすい解説

ディスク・ジョッキー

ラジオ放送や,音楽を要素とする娯楽施設において,レコード(ディスク)をかけ,その合間に,短い解説や話題を話す人,あるいはその形式。disk jockeyを略してDJとも。1930年代初期に米国でラジオ番組の形式として始まり,人気を集めていた。日本では第2次大戦後,民放ラジオの放送開始とともに本格的に導入された。ディスコやクラブなどのダンスホールで音楽を選曲提供するDJでは,レコードを乗せたターンテーブルを手で操作してキュコキュコという音を出すスクラッチ技法や,サンプラーを使って同様の効果をあげる手法が生みだされた。またレゲエ界では,ビートに乗せて機知に富んだ語りを繰り広げる芸(米国におけるラップの源流のひとつ)そのものを指す。→クラブ・ミュージック
→関連項目ヒップ・ホップ

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改訂新版 世界大百科事典 「ディスクジョッキー」の意味・わかりやすい解説

ディスク・ジョッキー
disc jockey

ラジオ,テレビで音楽をかけながらおしゃべりをするアナウンサーやタレントおよび,その種の番組をさす。DJと略す。ディスク(レコード)とジョッキー(騎手)の合成語で,レコード(音楽)にのって空を駆けるという意味をもつ。アメリカのラジオ番組の形式として早くから人気を集めていたが,日本では第2次大戦後,とくに民放ラジオの放送開始とともに本格的に導入され,一般化した。ディスク・ジョッキーは,戦後の〈放送の民主化民衆化〉を象徴する放送番組の一つであると同時に,〈放送の個性化〉を促し,アナウンサーはお仕着せの原稿を読むだけでなく自由に話すようになり,構成上もさまざまな試みがなされるようになった。放送の個性化はラジオだけでなく,テレビにも大きな影響を与えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディスクジョッキー」の意味・わかりやすい解説

ディスクジョッキー
disc jockey; disk jockey

ラジオやテレビでレコード(ディスク)音楽をかけながら,曲の解説や話を交えて番組を進行させる人,またはその形式。略して DJという。1930年代にアメリカ合衆国で始まった。当初連邦通信委員会 FCCの規則により,生演奏ではなくレコードの曲を放送していることを番組中に再三説明しなければならず,聴取者に受け入れられなかったが,1940年に規制が緩和され,人気が出始めた。第2次世界大戦後,DJ形式の番組は制作費が安いため盛んに制作され,各放送局の経営基盤を支えた。1950年代には聴取者の DJに対する信頼があつくなり,DJが選曲したレコードの売れ行きが上がるようになった。そこでレコード会社の DJに対する賄賂が横行,1959年には連邦政府の捜査によって贈収賄事件が発覚するまでになった。日本では,1960年代初め頃からラジオ番組のなかで大きな部分を占め始め,聴取者の人気を得た。今日,この形式はラジオ番組の基本となっている。

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音楽用語ダス 「ディスクジョッキー」の解説

ディスク・ジョッキー[disc jokey]

(1)ラジオ番組でしゃべり、曲をかける人のこと。「パーソナリティ」よりは音楽に重きを置く呼び方。(2)ディスコやクラブなどで12インチ・シングルをミックスしてプレイする人。現在はラップ・グループでのスクラッチ担当者や、既成の素材をリミックスして独自の曲を作る人のことも指す。

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世界大百科事典(旧版)内のディスクジョッキーの言及

【ディスコ】より

…なお〈ディスコテーク〉は本来は〈ビブリオテーク〉(図書室,蔵書)に対比してレコード・ライブラリーを意味する言葉であった。 レコードを使用するダンスホールは,最初は若年層向きの安直な店で,経費とスペースを節約するために発想されたものだが,客席から見えるガラス張りの仕切りの中でディスク・ジョッキーが客に語りかけながらレコードをかけるようになって,親しみやすい雰囲気が若者の人気を呼び,さらにレコード会社がディスク・ジョッキーの使いやすいように30cmシングル盤を作るといった動きから,リズムを強調した踊りやすい音楽と,それに合わせた新しいダンスとが次々に出現,77年にディスコ・ダンスの名手を主人公にしたジョン・トラボルタ主演の映画《サタデー・ナイト・フィーバーSaturday Night Fever》がビージーズBee Geesの音楽とともに世界的にヒットして,ディスコ・ブームを決定づけた。ソウル・ミュージック【中村 とうよう】。…

※「ディスクジョッキー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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