ニウエ島(読み)ニウエ(その他表記)Niue Island

デジタル大辞泉 「ニウエ島」の意味・読み・例文・類語

ニウエ(Niue)

南太平洋トンガの東にあるニウエ島を占める国。首都アロフィ。英国保護領、ニュージーランド属領を経て、1974年に内政自治権を獲得し、ニュージーランドと自由連合関係を結ぶ。経済基盤が弱く、国際機関からの援助や海外移住者からの送金に頼る。日本は2015年5月に国家として承認国連未加盟。面積259平方キロメートル。人口1888人(2020アジア開発銀行)。

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改訂新版 世界大百科事典 「ニウエ島」の意味・わかりやすい解説

ニウエ[島]
Niue Island

南太平洋,トンガ諸島の東480km,南緯19°02′,西経169°55′の海上に位置する隆起サンゴ礁の島。ニュージーランドの自治領。面積258km2,人口1600(2006)。住民の大部分ポリネシア系のニウエ人である。ニウエ語はトンガ語に最も近いが,島の北部や南部では方言が存在する。島の中央部はこんもりした森林となっており,集落は海岸に沿っている。熱帯の端に位置するため過ごしやすく快適な気候である。1774年に西欧人で初めて接触したキャプテン・クックは,住民の敵対的な態度からこの島を野蛮島Savage Islandと名づけた。住民が部外者を受け入れたのはその後70年もたってからで,ポリネシアでは珍しいことであった。1900年イギリスの保護領となり,翌年ニュージーランド領となった。74年同国との自由連合により自治権を獲得した。人々は半自給自足的生活を営み,タロイモ,キャッサバ,ヤムイモなどを自家消費用として,またココヤシや熱帯果実を換金作物として栽培している。島民とほぼ同数のニウエ人がニュージーランド本国に移住している。
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