ニシキウツギ(二色空木)(読み)ニシキウツギ(英語表記)Weigela decora

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

ニシキウツギ(二色空木)
ニシキウツギ
Weigela decora

スイカズラ科の落葉低木。宮城県以南の本州の太平洋側に多く,四国,九州にも分布し,山地に生える。若枝は緑色で古くなると灰黒色になり,稜が目立つ。樹皮は縦にふぞろいに裂ける。葉は長さ6~10cmの楕円形ないし広楕円形で縁に鋸歯があり,表面は短毛を散生し,裏面は中肋に沿って毛を密生する。初夏に,若い枝の先や葉腋から短柄を出して,その先端に1~3個の花を散房状につける。花色は初め白色でのちに紅色に変るものが多いが,まれに初めから紅色のものがあり,これをベニバナニシキウツギ W. decora form. unicolorという。和名は花色が白色から紅色に変ることによる。同属の近縁種タニウツギ (谷空木)ハコネウツギ (箱根空木)があり,前者は日本海側の山地に,後者は北海道南部以南の日本各地の海岸地域に生じる。

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