日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ニューマン(Barnett Newman)
にゅーまん
Barnett Newman
(1905―1970)
アメリカの画家、彫刻家。典型的な抽象表現主義作家の1人。ニューヨーク市に生まれ、アート・スチューデンツ・リーグ、ニューヨーク市立大学に学ぶ。1948年にロスコらとともに「芸術家の主題」という名の美術学校を創設する。初めシュルレアリスム、抽象主義の影響を受けたが、それらを否定し、50年代に入って平面的な空間における色彩表現の可能性を追求し、新たな抽象絵画を制作する。巨大な色面にジップと称された線を配する絵画は、過去の造形を超えた構造を有し、カラー・フィールド・ペインティング(色彩の場の絵画)の起点ともなったが、そこには深い精神性が秘められている。代表作に『崇高にして英雄的な人』(1950~51)がある。
[藤枝晃雄]
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