ノイエ・ザハリヒカイト
Neue Sachlichkeit
新即物主義。 1920年代中頃から 30年代初めまで続いたドイツの芸術運動。美術の分野では,1925年マンハイムで最初の展覧会が開かれた。表現主義の主観性,幻想性に対する反動として,対象の克明な写実的,客観的描写を意図する。ファン・アイク兄弟や A.デューラーの硬質な線描法,およびフランスの新古典主義やイタリアの形而上絵画から影響を受けており,戦争の醜悪さや社会の腐敗を辛辣な風刺をこめて描いた O.ディックスや G.グロッスなどの方向と,細密な描写法で写実主義に復帰した G.シュリンプなどの方向とがある。建築や工芸の分野では 20年代の歴史的様式の単なる模倣を放棄し,その合目的性,実用性を追究した動きをいう。文学の領域では,この動きは 25年以来ますます強まり,20世紀初期の時代の現実が,客観的,批判的に描かれた。散文形式 (ルポルタージュ,小説) が最も好まれ,この分野では E.レマルク,H.ケステン,A.ツワイク,A.デーブリン,詩の分野では E.ケストナー,J.リンゲルナッツ,戯曲の分野では C.ツックマイアー,B.ブレヒトらの名があげられる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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「ノイエ・ザハリヒカイト」の意味・わかりやすい解説
ノイエ・ザハリヒカイト
Neue Sachlichkeit[ドイツ]
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世界大百科事典(旧版)内のノイエ・ザハリヒカイトの言及
【新即物主義】より
…ノイエ・ザハリヒカイトNeue Sachlichkeitの訳。第1次大戦後のドイツ美術における新しい具象的傾向に対して名づけられた言葉で,マンハイム美術館長ハルトラウプGustav Friedrich Hartlaub(1884‐1963)が主宰した美術展(1925)の名称に由来する。…
※「ノイエ・ザハリヒカイト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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