ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ディックス」の意味・わかりやすい解説
ディックス
Dix, Otto
[没]1969.7.25. コンスタンツ,ジンゲン
ドイツの画家,版画家。装飾画の修業をしたのち,1914~18年第1次世界大戦に従軍。帰還後ドレスデンの美術学校で R.ミュラーに師事。 19年ドレスデン分離派の創立者の一人となる。 23年ダダに転じ,次いで G.グロッスとともにノイエ・ザハリヒカイトの指導者として活動。 26~33年ドレスデンの美術学校教授。 35年以後ナチスの迫害を受けて制作を中絶。第2次世界大戦後はヘメンホーフェンに定住し,主として宗教的主題の作品を制作,再び表現主義的傾向を強めた。
ディックス
Dix, George Eglinton Alston (Gregory)
[没]1952.5.12.
聖公会ベネディクトゥス会の修道士,礼拝学者。ドム・グレゴリー・ディックスの名で知られる著名な論争家であり,また礼拝学の発達に貢献した。主著"The Treatise on the Apostolic Tradition of St. Hippolytus of Rome" (1937) ,"A Detection of Aumbries" (42) ,"The Question of Anglican Orders" (44) ,"The Shape of the Liturgy" (45) 。
ディックス
Dix, Dorothea Lynde
[没]1887.7.17. ニュージャージー,トレントン
アメリカの女性社会改良運動家。 1821~35年ボストンで女子教育のため学校を開き,41年刑務所の日曜学校で教え,精神障害者の囚人の存在に心をゆさぶられた。以後彼らの福祉向上のため調査を行いマサチューセッツ州議会の報告書を提出して,精神障害者のための医療と更生のため尽力した。彼女の努力によりアメリカのみならずヨーロッパでもこの問題への関心が高まった。
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