山川 世界史小辞典 改訂新版 「ノルマン」の解説
ノルマン
Normans
「北方人」の意でゲルマン民族中の北ゲルマン。デンマーク,スカンディナヴィア半島を原住地とし,狩猟,漁撈を営んだが,7~8世紀から12世紀に各地に移動した。初めは商業のほか略奪,海賊的活動によりヴァイキングとして恐れられたが,やがて定着,建国するに至った。911年北フランスにノルマンディ公国を建設。1016年クヌート1世はデンマークに住む者(デーン人)を率いてイングランドを征服。その後1066年ノルマンディ公ウィリアムがイングランドを征服した。11世紀以降ノルマンディの騎士は南イタリアに進出,ノルマン・シチリア王国(両シチリア王国)を建設。9世紀後半リューリクはスウェーデンの一派(ルーシ)を率いてノヴゴロド王国を建設した。その他北欧3国も彼らにより建国され,また一部はアイスランド,グリーンランドをへて遠く北アメリカに至った。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報