ハミルトン=ヤコービの理論(読み)ハミルトン=ヤコービのりろん(英語表記)Hamilton-Jacobi's theory

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハミルトン=ヤコービの理論
ハミルトン=ヤコービのりろん
Hamilton-Jacobi's theory

K.ヤコービハミルトン正準方程式を解くために展開した力学理論。一般座標 qi(1,2,…,f) ,一般運動量 pi ,時間 t の関数であるハミルトン関数 H(qipit) において,pi をある関数 W(qit) の偏導関数 ∂W/∂qi で置き換えたものを -∂W/∂t と等置して得られる H(qi,∂W/∂qit)=-∂W/∂t をハミルトン=ヤコービの偏微分方程式という。この一階偏微分方程式は最初の時刻 0の正準変数 qipi から時刻 t の正準変数への正準変換を決める式であり,この方程式の完全解を知れば正準方程式の一般解が求められる。この理論は古典力学から量子力学への飛躍の一つとなったもので,時刻 0の状態ベクトルから時刻 t の状態ベクトルへの正準変換 (ユニタリ変換) を表す量に対するシュレーディンガーの波動方程式はハミルトン=ヤコービの偏微分方程式に類似した形をとっている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

緑酒

〘名〙 緑色の酒。よい酒。うまい酒の色としていう。※菅家文草(900頃)五・雨晴対月「緑酒猶催醒後盞、珠簾未レ下暁来鈎」※一高寮歌・嗚呼玉杯に花うけて(1902)〈矢野勘治〉「嗚呼玉杯に花うけて 緑酒...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android