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ハルトラウプ Hartlaub, Felix

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ハルトラウプ
Hartlaub, Felix

[生]1913.6.17. ブレーメン
[没]1945.4. ベルリン
ドイツの作家。美術史家の息子に生れ,ベルリン大学に学ぶ。第2次世界大戦中,公式記録の編集に従事,総統大本営などに勤務,大戦終結まぎわに包囲下のベルリンで消息を絶った。戦中日記『下から眺めて』 Von unten gesehen (1950) など端正な散文を残した。 1955年に妹 G.ハルトラウプの手で1巻の全集が編まれた。

ハルトラウプ
Hartlaub, Geno(veva)

[生]1916.6.7. マンハイム
ドイツの女流作家。筆名ムリエル・カストルプ Muriel Castorp。 F.ハルトラウプの妹。行方不明となった兄の作品を編纂した。作家としては極限状況におかれた個人を追究,『月の渇き』 Der Mond hat Durst (1963) ,『だれもがオデュッセウスではない』 Nicht jeder ist Odysseus (67) ,『ムリエル』 Muriel (85) などがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ハルトラウプ
はるとらうぷ
Geno(veva) Hartlaub
(1915―2007)

ドイツの女流小説家。マンハイム生まれ。ナチスに追われたブレーメンの美術史家グスタフ・フリードリッヒ・ハルトラウプGustav Friedrich Hartlaub(1884―1963)の娘。現代を神話的雰囲気のなかに物語る心理小説『誘拐』(1942)、『サン・マルコの鳩(はと)』(1953)、『大きな車』(1954)、『月の渇き』(1963)などが代表作。ラジオドラマ作者、エッセイストとしても知られる。ベルリン大学で近代史を専攻し、総統大本営戦記係兵長時にベルリン陥落で行方不明となった兄フェーリクスFelix Hartlaub(1913―1945)の、表現主義風傑作とされる遺稿集(『下から眺めて』などを含む)を出版(1950)した。[池井 望]
『城山良彦訳『下から眺めて』(1955・ダヴィッド社)』

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