バルケシル(英語表記)Balıkesir

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルケシル」の意味・わかりやすい解説

バルケシル
Balıkesir

トルコ北西部の都市で,同名県の県都。マルマラ海南岸の肥沃平原を見おろす高台に位置する。ローマ皇帝ハドリアヌスによって建設されたハドリアヌテラエの地といわれるが遺跡はない。 14世紀初期にはトルクメンの重要な町であったが,まもなくオスマン帝国に併合された。旧市街にはオスマン帝国時代初期のモスクや旅宿が残っているが,そこを下ると新しい官庁,駅,住宅などがある。肥沃な農業地帯の中心で,綿織物製粉敷物皮革製品などの工業がある。イズミルアンカラとは直接に,イスタンブールとはエスキシェヒルを経由して鉄道が通じている。人口 17万 589 (1990) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「バルケシル」の意味・わかりやすい解説

バルケシル
ばるけしる
Balikesir

トルコ、小アジア半島北西部の内陸にある都市。バルケシル県の県都。人口21万5436(2000)。道路・鉄道交通の要衝で、小麦綿花タバコなどを集散する。繊維セメント、製粉などの工業が発達し、大学も所在する。ユルドゥルム(稲妻王)のあだ名をもつオスマン帝国4代目のスルタンバヤジト1世の建立した、ユルドゥルム・モスクなどの史跡がある。

[末尾至行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android