バンクーバー・オリンピック冬季競技大会(読み)バンクーバー・オリンピックとうききょうぎたいかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

バンクーバー・オリンピック冬季競技大会
バンクーバー・オリンピックとうききょうぎたいかい

カナダバンクーバーで開催された,第21回オリンピック冬季競技大会。2010年2月12日から 28日まで行なわれ,82の国と地域から 2500人以上の選手が参加した。カナダでは 1988年のカルガリー・オリンピック冬季競技大会以来 22年ぶりの開催となった。暖冬による雪不足に悩まされ,開会式は史上初めて屋内で開催された。開会直前の公式練習中にジョージアグルジア)のリュージュ選手が事故で死亡し,競技施設の安全対策が問題となった。新種目にはスキークロス(→フリースタイルスキー)が加わった。国別メダル獲得数は,金メダルはカナダの 14個,総数ではアメリカ合衆国の 37個が最多であった。個人で最も多くのメダルを獲得したのはノルウェーの女子クロスカントリースキー選手マリット・ビョルゲンで,金メダル 3個を含む 5個のメダルを獲得した。アルペンスキーではアメリカ選手の活躍が目立ち,男子複合でボディー・ミラーが,女子滑降でリンゼイ・ボンがそれぞれ優勝するなど,計 8個のメダルを獲得した。ノルウェーのアクセルルント・スビンダルは,男子スーパー大回転で金メダルを,滑降銀メダルを,大回転銅メダルを獲得した。大韓民国(韓国)はスピードスケートショートトラックスピードスケートで多くのメダルを獲得,女子フィギュアスケートキム・ヨナ(金妍児)が金メダルを獲得するなど,メダル総数 14個と躍進した。日本は男子 49人,女子 45人の選手が参加し,フィギュアスケートの浅田真央,スピードスケートの長島圭一郎,スピードスケート女子団体追い抜きチームが銀メダルを,フィギュアスケートの高橋大輔とスピードスケートの加藤条治が銅メダルを獲得した。

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