パイナップル科(読み)パイナップルか

精選版 日本国語大辞典 「パイナップル科」の意味・読み・例文・類語

パイナップル‐か‥クヮ【パイナップル科】

  1. 〘 名詞 〙 単子葉植物の科名。約六〇属一四〇〇余種知られ、アメリカ大陸および西インド諸島に分布する。茎は普通退化していてロゼット葉があり、植物体は全体として漏斗状で中に水を満たしている。花序は普通植物体の中央部にあって、色のある苞で覆われ、花は普通両性で放射相称、三数性。六枚の花被があるが、内外三枚ずつ合生して二個に見え、外側の花被は萼様であり宿存性。内花被片は花弁状。雄しべは六個。子房は三室で半下位か上位。各室に多数胚珠がある。果実は液果か蒴果で蒴果の場合は種子が軽くて翼がある。日本には自生するものがないが、パイナップルや観葉植物のインコアナナスなどが栽培されている。アナナス科。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「パイナップル科」の意味・わかりやすい解説

パイナップル科
パイナップルか
Bromeliaceae

単子葉植物パイナップル目の1科。ほとんどが熱帯アメリカ原産。小型の着生植物からパイナップルのような多年草までがある。6枚の花被片は外側 (萼にあたる) 3枚は小さく,内側3枚は花弁状になる。両性花おしべは6本,めしべの子房は下位か半下位のものが多い。穂状花序をなして多数の花が密集する。 44~63属,1400~2000種があり,パイナップルは最も重要な作物であるが,プヤ Puya,ティランジア Tillandsiaなどが園芸植物として知られている。

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世界大百科事典(旧版)内のパイナップル科の言及

【アナナス】より

…単子葉植物パイナップル科の多年草の総称(イラスト)。花や葉がきれいなため多くの種が観賞用に栽培されている。…

※「パイナップル科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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