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パスツレラ症 パスツレラしょう

大辞林 第三版の解説

パスツレラしょう【パスツレラ症】

猫や犬の口内や爪に寄生するパスツレラ菌によって起こる人間の感染症。引っ搔き傷や咬み傷から感染し、傷口が激しい痛みを伴って赤く腫れ上がる。重症の場合には骨髄膜炎などを起こすこともある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パスツレラ症
ぱすつれらしょう

人獣共通感染症(人畜共通感染症)の一つ。パスツレラ属の菌類のうち、パスツレラ・ムルトシダPasteurella multocidaがヒトや哺乳(ほにゅう)動物および鳥類など多くの動物の病原菌となる。ヒトにはイヌやネコにかまれたりひっかかれたりして創傷感染するほか、呼吸器からの感染も多くみられる。ネコやイヌには症状が現れないため、感染しているかどうかの判断がつかないことが多い。免疫力の低下したヒトに感染する日和見(ひよりみ)感染の傾向がみられ、感染してから数日をおいて発症する。創傷を受けた部位の周囲が腫(は)れて化膿(かのう)し、痛みを伴う。呼吸器から感染すると血痰(けったん)ほか咽頭(いんとう)の不快感などかぜを疑う症状が現れ、気管支炎や肺炎を併発する場合もある。また糖尿病や肝障害および悪性腫瘍(しゅよう)など持病のある人が感染すると重症化する傾向にあり、ときに死に至ることもある。治療はアンピシリン(ペニシリン)やテトラサイクリン系の抗生物質投与などが有効な場合が多いが、重症例では手術が必要となることもある。[編集部]

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