パッフ(Johann Friedrich Pfaff)(読み)ぱっふ(英語表記)Johann Friedrich Pfaff

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

パッフ(Johann Friedrich Pfaff)
ぱっふ
Johann Friedrich Pfaff
(1765―1825)

ドイツの数学者。シュトゥットガルトに生まれ、ゲッティンゲンベルリンの大学に学んだ。1788~1810年ヘルムシュテット大学数学教授を務めたが、その学生のなかにガウスがいた。1810年以降ハレ大学教授。

 とくに偏微分方程式の研究で知られ、彼の名を冠してよばれる方程式を研究し、その解に対して成り立つ関係を証明した(1814~1815)。その重要性は1827年にK・ヤコービによって指摘され、この関係式を積分する問題はヤコービの命名で「パッフの問題」といわれるが、微分方程式の幾何学的な理論やその応用に重要であり、また力学熱力学などの物理学工学との関連でも役割を担ったものである。

藤村 淳]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android