ビヒザード

百科事典マイペディアの解説

ビヒザード

イスラム絵画史上最も名高いペルシアのミニアチュール画家,肖像画家。初めスルターン・フサイン〔1473-1506〕に仕えヘラートで活躍,のちシャー・イスマーイール〔1502-1524〕に仕え,タブリズで制作。ペルシア絵画の伝統をふまえた上で写実主義を導入した。代表作にニザーミーの叙事詩《ハムサ》やサーディーの教訓詩《果樹園》の写本がある。
→関連項目スルタン・ムハマッドミーラク

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世界大百科事典 第2版の解説

ビヒザード【Kamāl al‐Dīn Bihzād】

1450ころ‐1536∥37
イスラム絵画史上もっとも高名なイランの画家ティムール朝のスルターン・フサインの宮廷書画院(ヘラート)でおもに活躍。晩年,サファビー朝の新都タブリーズに移り宮廷図書館長(1522)となってからの創作活動については不詳。彼は一般に言われているような革新的な画家ではなく,あくまでもペルシア絵画の伝統をふまえ,さらにそれをいっそう発展させた。ペルシア絵画に写実主義を導入したと言われているとおり,従来の類型的な図像に個性的特徴を賦与したばかりでなく,感情表出や心理的描写にも卓越した手腕を示した。

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世界大百科事典内のビヒザードの言及

【イスラム美術】より

…パリ・ビブリオテーク・ナシヨナル)が挙げられる。ヘラートでは,15世紀後半スルターン・フサインの時代にペルシア絵画史上,最も名高い絵師ビヒザードが,数々の傑作を世に残した。彼は,ペルシア絵画の伝統の完成者の名にふさわしく,整然とした構図,図像の個性,動勢,感情の表出に優れ,また,調和のとれた色彩構成をとり,風俗画的な主題など幅広い画題を選んでいる。…

※「ビヒザード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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