最新 地学事典 「ビーチカスプ」の解説
ビーチカスプ
beach cusp
砂浜や礫浜の汀線沿いに,海に向かって突出した高い部分と湾入した低い部分とが交互にかなり規則的に連続する微地形。海岸尖頭とも。突出部と湾入部の比高は数cmから数十cm,突出部間の沿岸距離(波長)は1~2mから数十m。堆積性の波浪が海岸に作用したときによく発達する。カスプの波長は概して波の周期に比例。後浜に形成されたカスプは,周期の長い暴浪の作用によるので概してその波長は大きい。砂礫の混合した海岸では,突出部には礫が堆積する傾向がある。成因としては,沿岸方向の波高分布の非一様性(エッジ波による),前浜や浅海域の地形の不規則性や前浜堆積物の粒径の不均一性などが考えられているが,定説はない。なお,単にカスプという語はビーチカスプの同義語として使われることもあるが,カスプにはより規模の大きな大カスプ(large cusp)やジャイアントカスプ(giant cusp)も含まれる。
執筆者:砂村 継夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

