ファイザーバード(英語表記)Feyzābād

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ファイザーバード」の意味・わかりやすい解説

ファイザーバード
Feyzābād

アフガニスタン北東端部,バダフシャーン州州都。カブール北北東約 300km,コクチャ川渓谷,標高 1200mの険峻な山地位置する。かつては山間交易の要地であった。ウズベキスタンブハラからのロシア織物や砂糖パキスタンペシャワルからのヨーロッパ商品,周辺の綿布皮革などを扱い,大バザールもあった。現在は他地方の交通が発達して孤立ぎみである。発電所をもち,製粉工場もある。手工業は羊毛製品を産する。 1955年地震で破壊されたが,かえって給排水設備をもつ近代都市化が進んでいる。人口1万 700 (1988推計) 。

ファイザーバード
Faizābād

インド北部,ウッタルプラデーシュ州東部の町。ラクノー東方約 117km,ガーガラ川南岸に位置。 1730年にアワド地方の太守サーダット・アリー・ハーンによって建設され,その首都となったが,18世紀末に行政中心地はラクノーに移った。製糖,搾油が盛ん。人口 12万 5012 (1991) 。

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世界大百科事典(旧版)内のファイザーバードの言及

【バダフシャーン】より

…アフガニスタン北東部の地域名。北はタジキスタン共和国と接し,アム・ダリヤ上流のパンジャPanja川とコクチャKokcha川の間に位置する山岳地帯で,主都はコクチャ河畔にあるファイザーバードFaydhābād。バダフシャーンの名は地域特産のルビーの名に由来すると考えられるが,文献上では7~8世紀の漢字音訳の〈弗敵沙〉を初見とする。…

※「ファイザーバード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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