マーキングペン,サインペン,チップペンなどともよばれる筆記具。油性または水性インキを含む吸収体が容器中にあり,そのインキがフェルトなどの繊維性またはプラスチックのペン芯を通して出てくる。ペン芯も,固い棒状のものから筆ペン(1971年日本で開発)とよばれる柔らかいものまである。油性ペンは第2次世界大戦後アメリカで製造,水性ペンは1963年に日本で開発された。フェルトペンは速乾性で発色がよく,なかでも油性のものはガラス,金属,プラスチックなどにも書けるため,急激に需要が増し,80年の日本の生産量は70年のほぼ2倍で,鉛筆やボールペンの生産量をはるかに上回る。なお〈マジックインキ〉は商標名である。
執筆者:永田 桂子
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