ブラガンサ公爵館(読み)ブラガンサコウシャクカン

デジタル大辞泉 「ブラガンサ公爵館」の意味・読み・例文・類語

ブラガンサ‐こうしゃくかん〔‐コウシヤククワン〕【ブラガンサ公爵館】

Paço dos Duques de Bragança》ポルトガル北部の都市ギマランイスにある宮殿。ポルトガル王ジョアン1世の息子で、初代ブラガンサ公爵になったドンアフォンソが15世紀初頭に建造。現在は政府公館として利用される。旧市街にはギマランイス城ノッサセニョーラ‐ダ‐オリベイラ教会をはじめ中世の歴史的建造物が多く、2001年に「ギマランイス歴史地区」として世界遺産文化遺産)に登録された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界の観光地名がわかる事典 「ブラガンサ公爵館」の解説

ブラガンサこうしゃくかん【ブラガンサ公爵館】

ポルトガル北西部の都市ギマランイス(Guimarães)の旧市街(歴史地区)にある、かつてのブラガンサ公爵の居館。現在は政府の公館として国賓などの接待に用いられているが、見学が可能である。ポルトガル王ジョアン1世の息子で、初代ブラガンサ公爵になったドン・アフォンソが15世紀の初めに築いた。カシとクリの木を用いた天井の大広間やレンガの煙突がある建物である。ゴブラン織やペルシャ絨毯(じゅうたん)などのカーペット、絵画や家具、調度品など、中世ポルトガルの貴族の生活を知ることができる。ギマランイスは、ポルトガル王国のブルゴーニュ王朝を建国して初代のポルトガル王となったアフォンソ・エンリケス(Afonso Henriques、1110~1185年、アフォンソ1世)の生誕の地であり、1143年に同王朝が成立した都市である。◇ブラガンサ公爵館に隣接して10世紀に建設されたギマランイス城(pt:Castelo de Guimarães)が建っているが、ここでアフォンソ1世は誕生した。ブラガンサ公爵館と城の間に12世紀に建てられた、ロマネスク様式サンミゲル教会(pt:Igreja de São Miguel do Castelo)が建っている。この教会はアフォンソ1世が洗礼を受けた教会である。これらの建物があるギマランイス旧市街は、「ギマランイス歴史地区」として世界遺産に登録されている。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android