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ブローエル

世界大百科事典 第2版の解説

ブローエル【Luitzen Egbertus Jan Brouwer】

1881‐1966
オランダの数学者。ブラウアーとも呼ぶ。アムステルダム大学に学び,終生そこで研究し,1912年以後は教授であった。位相幾何学と数学基礎論に重要な業績を残した。位相幾何学では,次元概念に初めて正確な定義を与え,また写像度の概念を導入して,次元論,ホモトピー論不動点の理論を開拓した。数学基礎論では,数学で用いられる論理をするどく批判して,直観の基礎づけのないところに排中律を用いるべきでないと主張して,形式主義を唱えるD.ヒルベルトと激しく論争し,直観主義の祖となった。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

世界大百科事典内のブローエルの言及

【幾何学】より

…図形の連続性を研究するのに代数学における群論を利用するという考えはまことに画期的で,ここに位相幾何学は有力な研究法を得た。この方法は,L.E.J.ブローエルに続いて,1920年代にはベブレンO.Veblen(1880‐1960),アレクサンダーJ.W.Alexander,S.レフシェッツらによって受け継がれ,厳密化されるとともに一般化された。さらに,この過程を通じて,不動点定理などが得られて,数学のほとんど全分野に対する位相幾何学の重要性が認識された。…

【数学基礎論】より

…実際に,A.N.ホワイトヘッドとの共著による3巻からなる大著《プリンキピア・マテマティカ》で,〈分岐した型の理論〉の記号論理の体系を建設し,その中で実数論を構成したが,その際,〈型の解消にかかわる〉還元公理という不満足なものを仮定せざるをえなかった。L.E.J.ブローエルは,数学的真理や対象は数学を考える精神とかかわりなく存在するとはせず,経験的・直観的精神活動によって直接にとらえられるものであって,実際に構成できる対象だけが数学的存在であると主張する。ブローエルが提唱した立場は直観主義と呼ばれ,この立場では排中律は一般には成り立たないものとされる。…

【直観主義】より

…L.E.J.ブローエルによって提唱された数学基礎論における立場をいう。数学を単に形式的な論理的演繹の体系と考える形式主義や論理主義に対して,直観に基づく精神活動によって直接にとらえられるものとして数学を再構築しようというもの。…

※「ブローエル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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