主構造が曲げおよび剪断(せんだん)に抵抗するように鋼板や形鋼を組み合わせて断面がI形状となるようにした橋。I形桁(けた)の水平部分はフランジflange、垂直部分はウェブwebとよばれる。この形式の橋には、鉄筋コンクリート床版(しょうばん)と鋼桁の上フランジとを結合した合成桁橋も含まれる。桁の支持方法により単純、連続およびゲルバー桁橋に分けられる。道路橋では中小支間のものは鉄筋コンクリートの合成桁が普通である。鉄道橋では従来より2本のI形断面主桁の上路(じょうろ)橋および中路(ちゅうろ)橋などが多く用いられている。構成部材が少なく単純明快であり、設計、製作が容易であるうえ、外観もすっきりしている。なお、I形断面の桁を格子状に組んだものに格子桁がある。
[小林昭一]