ホリネズミ

改訂新版 世界大百科事典 「ホリネズミ」の意味・わかりやすい解説

ホリネズミ (掘鼠)

ポケットゴファーpocket gopherともいう。大きなつめを備えた前足と口の外に突出する門歯を使ってトンネルを掘り,おもに植物の根や球根を食べる地下生の小哺乳類。齧歯(げつし)目ホリネズミ科Geomyidaeに属する動物の総称で,34種が北アメリカに分布する。トンネル掘りに必要な首から胸にかけての筋肉がとくに大きく発達し,体は全体にがっしりして見える。四肢は短く,目と耳は小さい。食物の運搬に使う大きなほお袋をもつ。体色は黒色からほとんど白色に近いものまで種によってさまざま。体長9~30cm,尾長4~14cm。堅い土,根,石などの障害物は門歯で取り除き,軟らかな土は前足で削ってトンネルを掘る。巣,食物貯蔵庫,排泄場などをひとまとめに比較的深い位置につくり,そこから採餌用の浅いトンネルを四方にのばす。単独性で,雌雄は交尾時にのみいっしょになり,雌は年に1~2回,1産2~10子を産む。しばしば農作物を食害する。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ホリネズミ」の意味・わかりやすい解説

ホリネズミ
Geomyidae; pocket gopher

齧歯目ホリネズミ科の動物の総称。8属約 40種から成る。特にトウブホリネズミ Geomys tuza,ホリネズミ G. bursariusなどをさすこともある。全長 13~45cmで,尾は短い。体の毛は短く,ことに尾は毛がまばらに生え,ほとんど裸出する。顔の後方には頬袋がある。土中に穴を掘ってすむ習性があり,それに適して前肢の爪は大きい。北アメリカ南部から南アメリカ北部までの海岸地帯から標高 4000m近い高地まで分布するが,砂漠草原,開けた森林牧草地にもすんでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ホリネズミ」の意味・わかりやすい解説

ホリネズミ
ほりねずみ

ポケットゴーファー

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