ポアロ(その他表記)Hercule Poirot

デジタル大辞泉 「ポアロ」の意味・読み・例文・類語

ポアロ(Hercule Poirot)

アガサ=クリスティ一連推理小説主人公である私立探偵の名。ベルギー警察官として活躍の後、第一次大戦に際して英国亡命。優れた推理により事件解決に導く。ポワロ。エルキュール=ポアロ。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「ポアロ」の意味・わかりやすい解説

ポアロ
Hercule Poirot

イギリスの推理小説家アガサ・クリスティの推理小説の相当数に登場する私立探偵。最初の登場はクリスティの処女作《スタイルズ荘の怪事件》(1920)で,彼はもとベルギーの警察官で,退職してイギリスに移住したことになっている。フランス語風の妙な英語をしゃべり,おしゃれで変り者だが,人間心理の洞察にかけては超人的で,目や足でなく〈灰色脳細胞〉を働かせてなぞを次々に解決する。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のポアロの言及

【推理小説】より

…1920年にA.クリスティの処女作《スタイルズ荘の怪事件》と,F.W.クロフツの処女作《樽》がともに発表されたのが,その幕開きである。クリスティは以後アマチュア探偵ポアロを主人公とした,パズルとトリックに重点を置いた(そのため現実性が希薄と批判されることもある)推理小説を半世紀以上も書き続けた。一方,クロフツの作品は,超人的頭脳に恵まれたホームズ,ポアロ型と正反対の,平凡な警察官や素人が,もっぱら足と根気で試行錯誤を繰り返しながら真相に迫るという,より地味だが現実味あふれるものであった。…

※「ポアロ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android