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ミロン Milōn

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世界大百科事典 第2版の解説

ミロン【Milōn】

前6世紀後半古代ギリシアレスリング競技者。生没年不詳。英語表記でMiloとされることもある。護民官ミロは別人。南イタリアクロトン生れ。オリュンピア祭の少年競技に参加,成人してからは前540‐前516年にかけて6回,レスリングの勝者となっている。そのほかにピュティア祭に6回,イストミア祭に10回,ネメア祭に9回優勝,その期間は30年に及んだ。倒れかけた家を支えたとか,雌牛をかついで競技場を走り,その肉を1日で食べたというエピソードを残し,最後はカシの木を二つ割りにしたとき手をはさまれ,オオカミに食われて死んだという。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ミロン
みろん
Myron

生没年不詳。古代ギリシアの彫刻家。アッティカのエレフテライに生まれ、アルゴスの彫刻家ハゲライダス(アゲラダス)に学んだ。活躍期は紀元前480年から前430年ごろ。古典前期の最初の巨匠で、有名な『円盤投げ』(ディスコボロス)の作者。青銅彫刻に優れ、人物を動中静の緊張の一瞬のなかに表現した。青年の激しい運動の一瞬をとらえた『円盤投げ』は傑作の誉れ高く、往時の貨幣をはじめ大理石の模刻が数点残されている。同様に、女神アテネが捨てた笛を山野の精マルシュアスが拾おうとして女神に振り向かれて驚く『アテネとマルシュアス群像』(フランクフルト美術館)、つまさきだけで疾走した駿足(しゅんそく)の競走者『ラダス』などで、彼はつねに動と静の刹那(せつな)の美を表現した。このほか、アテネのアクロポリスにあった『黄金の牝牛(めうし)』も制作したと伝えるが、『ラダス』同様、その模刻すら残されていない。[前田正明]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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