メロエ島の古代遺跡群(読み)メロエとうのこだいいせきぐん

世界遺産詳解 「メロエ島の古代遺跡群」の解説

メロエとうのこだいいせきぐん【メロエ島の古代遺跡群】

2011年に登録された世界遺産(文化遺産)。スーダン北部、エジプトとの国境付近のヌビア地方に位置する遺跡は、ナイル川とアトバラ川に挟まれた半砂漠地域で、紀元前8世紀から紀元4世紀にかけて巨大な権力を持っていたクシュ王国の中心地であった。世界遺産に指定された遺跡群には、クシュ諸王の王都であったメロエと、周辺の宗教都市であるナカやムサワラット-エス-スフラが含まれる。ここには、ピラミッド寺院住居、大きな水利施設も見られる。クシュ王国は、アフリカ最古の黒人による王国として有名であり、鉄鉱石に恵まれ、黒人初の鉄器製造の中心地として栄え、地中海からアフリカ大陸の中心部まで広がり、その遺跡は両方の地域の美術、建築、宗教、言語などの交流を示している。なおスーダン最初の世界遺産は、同じクシュ王国の首都がナパタにあった時代の遺跡であり、この2番目の世界遺産はクシュ王国の首都がメロエにあった時代のものである。◇英名はArchaeological Sites of the Island of Meroe

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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