メロス(その他表記)Melos

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メロス」の意味・わかりやすい解説

メロス
Melos

抒情詩。ギリシア語で「歌」の意味。おもに竪琴リュラ lyraに合せて歌われたので,のちにリュリカ lyricaが一般に抒情詩をさすようになり,メロスはおもにギリシア古典期までの抒情詩をさす。狭義には一定の音節数とスタンザ (連) またはストロフェー (節) の形式を特徴とする「歌謡」のことで,長短々格とか短長格などの脚を単位とするエレゲイアイアンボストロカイオスなどを含まない。独吟歌と合唱隊歌に分れ,後者は舞踊を伴うのできわめて複雑なリズムをもつ。おもな抒情詩人はアルクマンアルカイオスサッフォーアナクレオンイビュコス,ステシコロス,シモニデスバキュリデスピンダロスなど。

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世界大百科事典(旧版)内のメロスの言及

【歌謡】より

…まず古代ギリシアでは,古く英雄勇士の武勲物語が吟遊詩人によって吟唱された。ホメロスの《イーリアス》《オデュッセイア》はそれらが総合されたもので,一種の語り物と考えられる。オリュンポス諸神の賛歌などの宗教歌謡が行われたが,やがてエレゲイア(エレジー)やメロス(歌謡)が生まれ,前者は笛を伴奏として詠唱され,後者からは琴歌が栄えた。…

※「メロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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