『新約聖書』のなかの書簡の一つ。「ヤコブの手紙」ともいう。宛先(あてさき)が教会全般であるという意味で、「ペテロ書」「ヨハネ書」「ユダ書」とともに古くから公同の手紙とよばれる。手紙の形をとっているが、内容は5章からなり、試練、分け隔て、ことば、富、誓いなどに関する一般的勧告と教訓の書である。本書は、信仰による救いを強調するパウロとは対照的に、救いは「行いによるのであって、信仰だけによるのではない」(2章24)と主張している。著者は、伝統的には、イエスの兄弟でエルサレム教会の指導者となったヤコブとされている。しかし本書の内容と背景から実際は紀元100年前後に、パレスチナあるいはシリアの教会のユダヤ人教師が、その文書に権威をもたせるために、イエスの兄弟の名前を借りて書いたものと考えられる。
[川島貞雄]
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新