ユース・カルチャー(読み)ゆーすかるちゃー

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ユース・カルチャー
ゆーすかるちゃー
youth culture

若者文化または青年文化と訳される。ある社会の青年層の行動様式や価値観の全体をさす。全体的文化total cultureや主流文化main cultureと対比される部分的、下位的文化であるサブカルチャーsubcultureの一種である。先進的な産業社会では、子供から大人への移行期である青年期が長期化する傾向があり、このため、青年層は彼ら独自の文化のなかで、全体的文化や主流文化では充足しえない諸欲求を満たさざるをえない。この独自な文化のことをいう。ユース・カルチャーを成立させる条件として、経済的繁栄による若者層の購買力の拡大とともに、長期化する青年期に特有な精神的緊張(たとえばアイデンティティの拡散と混乱)の増大があげられるだろう。1960年代には、これらの条件下にあった主要な産業諸国で、ビートルズの音楽、ヒッピー運動、新左翼の行動などの若者文化が開花した。
 ユース・カルチャーの全体文化に対する機能的関係には、同調、逸脱、対抗があげられる。部分文化は全体文化への編入を用意するだけでなく、大人文化に対する反発という点で逸脱的要素(たとえば非行文化)をも含む。また全体文化の革新を志向する場合には対抗文化countercultureともよばれる。先のヒッピー運動はこれに該当する。多少の差はあっても、若者文化はこれら三つの機能を分け持っている。若者たちの生活スタイルはこれらを反映している。[亀山佳明]
『D・ヘブディジ著、山口淑子訳『サブカルチャー』(1986・未来社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のユース・カルチャーの言及

【若者組】より

…青年男子の年齢集団。子供組の上位に位置し,娘組と対応する。明治中期ごろまで全国の村落や一部の町に存在したが,まれには昭和初期までその形態をとどめた例もある。呼称としては,東北地方の日本海側の〈若勢(わかぜ)〉,東北から九州北部までの日本海側に点在する〈若手(わかて)〉,九州南部から沖縄にかけての〈二才(にせ)〉などがあるが,若者,若い衆,若者仲間,若者組,若連中などと呼ぶ所が多く,このうち若者組の名が学術用語化した。…

※「ユース・カルチャー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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