日本大百科全書(ニッポニカ) 「ユーティリティ」の意味・わかりやすい解説
ユーティリティ
ゆーてぃりてぃ
utility
住宅関係で何にでも役にたつ部屋、有用な部屋の意で、とくに家事室など家事作業のための設備が集約的にまとめられた部屋をさす。住宅の設備の進歩したアメリカで発達したもので、現在のアメリカの住宅では、どの家でも台所に付属してユーティリティが設けてあり、洗濯機、乾燥機、アイロン台、仕事台、ボイラーなどが置かれている。
日本でも、雑多な家事作業を秩序づけ、能率的に行うため、家庭用設備器具の進歩に伴い、ユーティリティが普及するようになってきた。家事作業は、食堂、台所、浴室、サービスヤードなどとの関連が密接であるから、働きやすく、能率のあがる場所にユーティリティを設ける必要がある。手先の作業をするときのための照明器具、電話、インターホンなどもまとめて設備すると便利である。およそ5~8平方メートル(1.5~2.4坪)の広さがあれば十分で、独立してユーティリティを設けられない場合は、食堂や台所にコーナーとして設けるとよい。
[中村 仁]