ライフセービング(読み)らいふせーびんぐ(その他表記)lifesaving

共同通信ニュース用語解説 「ライフセービング」の解説

ライフセービング

海などの水難事故を防ぐための競技。種目は多彩で、プールで行う室内種目と海で実施する屋外種目に大別される。五輪で初採用が期待されるのは屋外の「オーシャンマン(ウーマン)」で、水泳パドルボードなどの個人メドレーで競う。同種目の世界選手権は2年に1度開催。これとは別にパドルボードの世界選手権が毎年開かれている。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

精選版 日本国語大辞典 「ライフセービング」の意味・読み・例文・類語

ライフ‐セービング

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] lifesaving ) 水難救助法。その技術向上を目的とした競技会も行なわれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ライフセービング」の意味・わかりやすい解説

ライフセービング
らいふせーびんぐ
lifesaving

本来は、人命救助を本旨とした社会的活動をさすが、一般的には、水辺の事故防止のための実践活動のことをいう。今日では、水辺だけでなく、日常生活のなかで起こりうるけが疾病の予防や応急手当も含み、一般市民への安全に対する考え方の啓発活動や知識・技術の教育活動、また、ライフセービングの技術向上を目的とした競技も含まれる。これらに携わる者をライフセーバーlifesaverとよんでいる。

 ライフセービングの歴史は、19世紀末のフランスを起源としている。海水浴など、水辺の活用が生活文化と深くかかわり合いをもつなかで、水辺での事故が絶えず、これらの水難事故を防止するために、ウォーター・セーフティー思想と事故防止のための方法が確立され、その後世界に広がりをみせた。日本では、1970年代から組織的な活動が始まり、1991年(平成3)4月に日本ライフセービング協会(JLA)が発足、国際ライフセービング連盟(ILS)に加盟し、日本を代表する組織となっている。2008年4月現在、日本ライフセービング協会には、1支部と127のクラブが登録しており、全国で活動を行っている。

 ライフセービング競技は、救助技術の向上を目的として行われており、競技種目は国際連盟が認める種目としてアイアンマンレース(200メートル沖合いに設置したブイを水泳とパドルボードとサーフスキーでそれぞれ往復する)、ビーチフラッグス(砂浜に後ろ向きでうつ伏せになり、20メートル離れた地点のホースチューブを取り合う)などのサーフ競技12種目と、50メートル・マネキンレスキューレース(25メートル地点の水底に沈んでいるライフセービング用マネキンを「救出」する)などのプール競技9種目がある。また、ワールドゲームズ(オリンピック競技以外で行われる4年に一度の国際スポーツ大会)の正式種目にもなっている。4年ごとに世界選手権が開催され、国内では、全日本、全日本室内、全日本学生の三つの公式競技会をはじめとして年間約10大会が開催されている。

[中見隆男]

その後の動き

競技種目は国際ライフセービング連盟が認める種目として「アイアンマン」「ビーチフラッグス」等のオーシャン競技16種目、「50メートル・マネキンキャリー」等のプール競技10種目と「シミュレーテッド・エマージェンシー・レスポンス競技(SERC)」があり、ワールドゲームズの正式種目にもなっている。また、2年ごとに世界選手権が開催され、国内では、全日本、全日本室内、全日本学生、サーフカーニバルの4つの公式競技会をはじめとして年間約10以上の競技会が開催されている。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ライフセービング」の意味・わかりやすい解説

ライフセービング
life saving

人命救助を本旨とした水辺の事故防止のための社会的活動。オーストラリアでおよそ 100年前からボランティア活動として発達した。海辺での監視や人命救助の実践のほか,知識・実技の講習会や,技術・体力向上のため普及も兼ねてスポーツとしての競技会が浜辺で行なわれている。 1993年に国際ライフセービング協会 International Life Saving Federation: ILSが設立され,世界選手権大会などを主催する。日本では 1960年代から活動が始まり,1975年に第1回ライフガード競技会が開催,1978年に日本サーフ・ライフ・セービング協会 (1991年日本ライフセービング協会に改称) が創設された。競技としては,バトンを奪い合うビーチフラッグス,海で行なうボードレスキュー,アイアンマン (鉄人) レース,プールでのマネキンキャリー,障害物スイムなどがある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「ライフセービング」の意味・わかりやすい解説

ライフセービング

水難事故の救助活動を意味するが,救助技術の向上のために,また若い人々が救助活動に関心を持つようにと,オーストラリアでスポーツ化された。競技種目は実際の救助活動に直結しており,アイアンマン(鉄人)レースやビーチフラッグなどがある。ボランティア性が高く,体力と知力を必要とするため,海外ではライフセーバーは高い評価を受けている。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

《「晋書」杜預伝から》竹が最初の一節を割るとあとは一気に割れるように、勢いが激しくてとどめがたいこと。「破竹の勢いで連戦連勝する」[類語]強い・強力・強大・無敵・最強・力強い・勝負強い・屈強・強豪・強...

破竹の勢いの用語解説を読む