ラローチャ(読み)らろーちゃ(その他表記)Alicia de Larrocha

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ラローチャ」の意味・わかりやすい解説

ラローチャ
らろーちゃ
Alicia de Larrocha
(1923―2009)

スペインの女流ピアノ奏者。バルセロナ生まれ。神童として早くからスペイン楽界の注目を浴び、第二次世界大戦後の1947年からスペイン国外での演奏を始め、1955年アメリカにデビュー、1967年(昭和42)初来日。初めグラナドスアルベニスなどスペイン音楽名手として知られたが、バッハモーツァルトからフランス近代に至る幅の広いレパートリーをもち、色彩感に富むと同時に構成力のしっかりした演奏を聴かせる演奏家に成長、20世紀後半を代表するピアニストの一人となった。1956年バルセロナ出身のチェロ奏者カサド二重奏を組み、彼が亡くなるまで約10年間活動。1959年からはバルセロナのマーシャル音楽院院長として教育にも尽力した。

[岩井宏之]

『デイヴィッド・デュバル著、横山一雄訳『ピアニストとのひととき』下(1992・ムジカノーヴァ発行、音楽之友社発売)』

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百科事典マイペディア 「ラローチャ」の意味・わかりやすい解説

ラローチャ

スペインのピアニスト。バルセロナに生まれる。5歳で初舞台を踏む。アルベニスグラナドスファリャなどスペインの作曲家の作品中心に,世界各地で演奏,録音活動を続けた。モーツアルトシューベルトショパンにも定評があり,端正な叙情性が評価され,日本にもファンが多い。

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