ル・マン24時間レース(読み)るまん24じかんれーす/るまんにじゅうよじかんれーす/るまん(英語表記)24 Heures du Mans(仏)

知恵蔵 「ル・マン24時間レース」の解説

ル・マン24時間レース

ル・マン市(フランス)で、毎年開催されている24時間耐久の自動車レース。1923年に第1回大会。インディ500(インディアナ・ポリス・500マイル・レース)、F1モナコ・グランプリと並ぶ、世界3大レースイベントの1つ。主催は地元のレース愛好家が組織する団体、西部自動車クラブ。一般公道とサルテ・サーキットの一部を利用する周回コースの全長は、1万3650m。スタートとフィニッシュの時刻は午後4時。80年代までは6kmに及ぶ直線コースがあり、最高時速は400km以上を記録していたが、90年に2つのシケイン(chicane=小さいカーブ)を設けてからは、最高時速350km前後に抑えられている。91年にマツダが日本車として初めて優勝。95年には関谷正徳(マクラーレン)が日本人ドライバー初の総合優勝を遂げている。2004年は、ドライバーに荒聖治、トム・クリステンセン(デンマーク)、リナルド・カペロ(イタリア)を擁する「チーム・ゴウ」(郷和道監督)が、日本の個人チームとして初優勝。07年はディーゼルエンジンを搭載したアウディが連覇を達成した。

(折山淑美 スポーツライター / 2008年)

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百科事典マイペディア 「ル・マン24時間レース」の意味・わかりやすい解説

ル・マン24時間レース【ルマンにじゅうよじかんレース】

1923年に第1回が開催された,世界で最も著名かつ過酷な耐久レース。〈ル・マンを制するものは世界を制す〉といわれ,自動車競走頂点に君臨する。フランスの中西部ル・マン市郊外のサルテ・サーキットで,毎年夏至(げし)の前の土・日曜日にかけて行われる。サルテ・サーキットは公道と常設サーキットの組合せからなる1周13.6kmで,24時間の走行距離を競う。
→関連項目グランドツーリングカーモリーノ

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デジタル大辞泉プラス 「ル・マン24時間レース」の解説

ル・マン24時間レース

フランス西部のル・マン市郊外で毎年開催される自動車の耐久レース。第1回開催は1923年。サルト・サーキットの一部と一般公道を組み合わせた周回コースを、1チーム3名のドライバーが交代で24時間走行し、その距離を競う。世界で最も歴史ある過酷なレースとして知られる。日本車による初の総合優勝は1991年、車種はマツダ・787B。日本人ドライバーとして初の優勝者は1995年、マクラーレン・F1GTRで参戦した関谷正徳。日本車・日本人ドライバーでの総合優勝は、トヨタ・TS050 HYBRIDで中嶋一貴が参戦した2018年が初である。

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