レスボス[島](読み)レスボス

百科事典マイペディア 「レスボス[島]」の意味・わかりやすい解説

レスボス[島]【レスボス】

エーゲ海東部,トルコ本土から約10kmにあるギリシア領の島。最高点は標高968m。地中海式気候で,オリーブブドウタバコ海綿などを産する。大理石マグネシアが採掘される。イワシ漁も盛ん。古代イオニア人の植民地で,前7―前6世紀は商業の中心として繁栄。1462年―1912年トルコ領。女性詩人サッフォー生地で同性愛が盛んであったと伝えられ,レズビアンの語はここから出た。中心都市はミティリニ。2154km2。10万9118人(2001)。
→関連項目アルカイオスロンゴス

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世界大百科事典 第2版 「レスボス[島]」の意味・わかりやすい解説

レスボス[島]【Lésvos】

エーゲ海東部にあるギリシア領の島。面積1630km2。人口約10万。クレタ島エウボイア島に次いでギリシアで3番目に大きな島である。一般にはその島名は主邑の名をとってミティリーニMitilíniと呼ばれている。火山帯上にあり,温泉が多数湧く。オリーブ栽培が主で,古代にはブドウ酒も有名であった。青銅器時代初期から人口の定住をみるが,前10世紀ごろアイオリス方言のギリシア人が入植し,東部にミュティレネMytilēnē(現,ミティリーニ),北西部にメテュムナMēthymna(現,ミティムナMíthimna)の2都市の成立をみた。

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世界大百科事典内のレスボス[島]の言及

【オルフェウス】より

…しかし地上にあと一歩というところで後ろの妻をふり返ったため,永久に彼女を失った。その後,彼は悲しみのあまり他のトラキア女を顧みなかったので,これを恨んだ女たちに八つ裂きにされ,ヘブロス川に投じられたが,その首は抒情詩で名高いレスボス島に流れつき,彼の死を悼む島民によって葬られた。また竪琴は夜空の星になったという。…

※「レスボス[島]」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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