一夜庵(読み)いちやあん

精選版 日本国語大辞典 「一夜庵」の意味・読み・例文・類語

いちや‐あん【一夜庵】

  1. 香川県観音寺市観音寺町、興昌寺境内にある庵。山崎宗鑑晩年に住み、ここで没した。延宝年間(一六七三‐八一)無妄庵宗実坊などが再建。現在の建築は、昭和五九年(一九八四)改修したもの。

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日本歴史地名大系 「一夜庵」の解説

一夜庵
いちやあん

山崎宗鑑が晩年を過ごした寓居。宗鑑は室町後期の連歌師伝記の詳細は不明。本名は支那(志那)範重あるいは範長(範永)といい、近江源氏佐々木氏の出で、将軍足利義尚(義輝とも)出仕、のち出家して山崎やまさき(現京都府乙訓郡大山崎町)妙喜みようき庵を結んだことから山崎宗鑑とよばれる。当地に来住したのは、永らく親交を続けていた京都東福寺の僧梅谷が興昌寺住職として帰山したので、梅谷を頼ってきたのではないかといわれ、享禄三年(一五三〇)頃とみられる(真珠庵文書)

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