和歌的表現を主とする雅(みやび)の連歌に対して,滑稽・卑俗あるいは機知的な連歌をいう。和歌の俳諧体にもとづく呼称。連歌について俳諧の語をはじめて用いたのは「菟玖波集(つくばしゅう)」巻19雑体の連歌の部。滑稽な連歌自体は平安時代からあり,後鳥羽上皇の周辺では,無心連歌・狂連歌の名で行われていた。宗祇(そうぎ)の時代には狂句と並行して俳諧の名称が一般化し,俳諧の百韻も伝わるが,多くは連歌会ののちの言捨(いいすて)(その場かぎりの即興句)であった。1499年(明応8)成立の「竹馬狂吟集」,1540年(天文9)成立の「守武(もりたけ)千句」の頃から文芸としての独立性を獲得しはじめ,江戸時代に貞門・談林・蕉風俳諧として開花する。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…俳諧撰集。宗鑑(そうかん)編。慶長(1596‐1615)ころ刊。1冊。《新撰犬筑波集》の略称で,《菟玖波集(つくばしゆう)》などの連歌撰集に対して卑俗な俳諧の連歌の撰集の意。宗鑑編纂当時の書名は《誹諧連歌抄》《誹諧連歌》であったことが確実で,1524年(大永4)ころから40年(天文9)ころまでの間に編纂されたと推定される。逐次改編増補されたらしく,古写本は伝本によって内容の異同がはなはだしい。収録句の作者名はすべて無記名で,なかには宗祇,宗長,宗碩(そうせき),兼載などの著名な連歌師の作品や,守武(もりたけ)および編者宗鑑自身の作品も含まれているが,大半は作者不明のままであり,《新撰菟玖波集》成立(1495)後まもない当時の俳諧の盛行ぶりを推察するに足る。…
※「俳諧連歌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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