一軍(読み)イチグン

精選版 日本国語大辞典 「一軍」の意味・読み・例文・類語

いち‐ぐん【一軍】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 一隊の軍勢。一万二千五百人の兵士で構成される軍隊
    1. [初出の実例]「以一万三千六百人一軍」(出典:日本三代実録‐元慶三年(879)三月二日)
    2. [その他の文献]〔周礼‐夏官・大司馬〕
  3. 軍中の者全部。全軍。
    1. [初出の実例]「蒼頭は士卒の卓巾するを云ぞ。一軍のあひじるしにぞ」(出典:漢書列伝景徐抄(1477‐1515)陳勝項籍第一)
    2. [その他の文献]〔史記‐淮陰侯伝〕
  4. ( 「一軍(ひといくさ)」を音読して ) 一度の戦い一回の合戦。
    1. [初出の実例]「粉骨尽し一ぐんに、敵をほろぼし」(出典:浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)二)
  5. スポーツ、特にプロ野球で、公式試合に常時出場する選手によるチーム。「二軍」に対していう。
    1. [初出の実例]「一軍を指揮する我が立場に於ては」(出典:一刀斎は背番号6(1955)〈五味康祐〉三)

ひと‐いくさ【一軍・一戦】

  1. 〘 名詞 〙 一回の戦闘。いっせん。
    1. [初出の実例]「陸(くが)へあがってひといくさし給へ」(出典:平家物語(13C前)一一)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android