精選版 日本国語大辞典 の解説 しちしゃく【七尺】 去(さ)って師(し)の影(かげ)を踏(ふ)まず 師に随行する場合、そばに近づかずにうしろからやや離れて、師の影を踏まないようにすべきである。一般に、弟子は師を尊んで、礼儀を失わないようにすべきだという戒め。〔童子教(13C後‐14C初か)〕[初出の実例]「まだ其つれな事をいふか。七尺さって師の影をふむなといふ事が有る」(出典:虎寛本狂言・塗師(室町末‐近世初))[その他の文献]〔教誡律儀〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
故事成語を知る辞典 の解説 七尺去って師の影を踏まず 弟子は先生に対して、どんな時にも失礼なことをしてはならない、という教え。 [使用例] 私はどこかの学校で覚えた、「七尺下って師の影を踏まず」と、云う言葉を思い出したので、遠くの方から、校長の後へついて行った[林芙美子*風琴と魚の町|1931] [由来] 六~七世紀の中国の僧、道どう宣せんの「教きょう誡かい律りつ儀ぎ」の一節から。修行中の僧たちに対して、「師匠と一緒に出かける場合には、大声を上げたり笑ったりしてはいけない。『師の影を蹋ふむを得ず、相あい去ること七尺なるべし(師匠の影を踏んではならず、七尺離れて歩くべきだ)』」と注意しています。「七尺」とは、約二メートルです。 〔異形〕七尺下がって師の影を踏まず/三尺下がって師の影を踏まず。 出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報