三尺帯の略。一重回りの帯で長さが3尺(約91センチメートル)のもの。三尺手拭(てぬぐい)から出た名であるが、6尺の二重回りのものも三尺という。三尺帯、六尺帯は、初め木綿の手綱染めが使われたが、その後、むきみ絞り、柳絞りが用いられ、全幅をしごいて締める。また羅紗(らしゃ)や縮緬(ちりめん)、八反織などの美しいものもあった。江戸時代に三尺や六尺帯を締めるのは工匠、船人、馬子、車力などの職種の人たちであり、江戸では鳶(とび)の人たちがかならずこれを締めた。また江戸では、印半纏(しるしばんてん)を着る者は三尺を用いたが、背で結ばず、前で左か右のいずれかに片寄せて結んだ。なお、男子および子供の兵児帯(へこおび)を三尺ともいうが、本来の名称ではない。
[藤本やす]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…扱は赤,黄,緑などの綸子(りんず)やちりめんで同色の房飾がついたものをいい,花嫁衣装の振袖の帯や,七歳児の祝着の帯の下側に畳んだ扱を巻いて左後腰で結ぶ。江戸時代,その前身が手拭と思われる三尺帯も,当初しごいて締めるところから扱帯と呼ばれた。長さが一回り3尺で職人などから始まったが,6尺となっても三尺帯と呼び,現在は子ども物の帯として残っている。…
※「三尺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加