三上千那(読み)みかみ・せんな

朝日日本歴史人物事典 「三上千那」の解説

三上千那

没年享保8.4.27(1723.5.31)
生年:慶安4.4.17(1651.6.5)
江戸前・中期俳人。名は明式別号,官山子,千那堂官江,蒲萄坊。近江堅田(滋賀県大津市)の人で,真京本福寺11世住職俳諧は大津の江左尚白に学び,貞享2(1685)年は『野ざらし紀行』旅中の松尾芭蕉に入門。以後,近江蕉門の中心人物として,『猿蓑』などで活躍。しかし芭蕉晩年の風調「かるみ」を理解できず,芭蕉との間に感情的齟齬が生じ,作品の質も落ちていく。宝永,正徳(1704~16)のころには,親鸞の遺跡巡拝の旅へ赴き,『白馬蹄』『白馬紀行』を著した。<参考文献>尾形仂「三上千那,水田正秀」(明治書院『俳句講座』3巻)

(楠元六男)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「三上千那」の解説

三上千那 みかみ-せんな

1651-1723 江戸時代前期-中期の僧,俳人。
慶安4年生まれ。近江(おうみ)(滋賀県)堅田(かただ)本福寺の住職。江左尚白(こうさ-しょうはく)とともに近江蕉門(しょうもん)の古参だった。田中千梅編の追善集「鎌倉海道」がある。享保(きょうほう)8年4月17日死去。73歳。法名は明式。別号に葡萄坊。著作に「白馬紀行」。
格言など】時雨(しぐれ)きや並びかねたる魦(いさざ)ぶね(「猿蓑」)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「三上千那」の解説

三上千那 (みかみせんな)

生年月日:1651年4月17日
江戸時代前期;中期の俳人
1723年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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