三代御記(読み)さんだいぎょき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三代御記」の意味・わかりやすい解説

三代御記
さんだいぎょき

宇多(うだ)・醍醐(だいご)・村上(むらかみ)3代天皇の日記の総称。宇多天皇の『寛平(かんぴょう)御記』はもと10巻。早く散逸したが、江戸中期に逸文を集めたものがある。醍醐天皇の『延喜(えんぎ)御記』はもと20巻。これも散逸し逸文を集めたものしか伝わっていない。村上天皇の『天暦(てんりゃく)御記』はもと30巻ほどあったといわれるが、現在断簡1巻と逸文集が伝わるにすぎない。3代天皇は9世紀末、10世紀後半の天皇で、律令(りつりょう)時代から摂関政治への転換期に在位し、政治史上重要な役割を演じたので、その日記の逸文はこの時期に照明を与える貴重な史料である。

[黛 弘道

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む