三原(兵庫県)(読み)みはら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三原(兵庫県)」の意味・わかりやすい解説

三原(兵庫県)
みはら

兵庫県淡路島中南部、三原郡にあった旧町名(三原町(ちょう))。現在は南あわじ市の中央部を占める一地区。1955年(昭和30)榎列(えなみ)、八木(やぎ)、市(いち)、神代(くましろ)の4村が合併、町制施行して成立。2005年(平成17)緑(みどり)町、西淡(せいだん)町、南淡(なんだん)町と合併、市制施行して南あわじ市となる。国道28号が通じ、神戸淡路鳴門自動車道(こうべあわじなるとじどうしゃどう)の西淡三原インターチェンジが近い。淡路島最大の三原平野に位置し、古代には淡路の国府が置かれ政治の中心であった。中心地区の市には中世起源の淡路人形浄瑠璃(じょうるり)芝居の発祥地を示す石碑があり、資料館が1990年(平成2)に開館した。淡路人形浄瑠璃は国指定重要無形民俗文化財となっている。三原平野は淡路島の酪農、近郊農業の一大中心地で、レタス、タマネギハクサイ、キャベツなどを生産する。また乳牛の飼育は県下有数である。成相寺(なりあいじ)の木造薬師如来(にょらい)立像、国分寺の木造釈迦(しゃか)如来坐像(ざぞう)は国指定重要文化財。淡路国分寺塔跡は国指定史跡。

[吉田茂樹]

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