日本大百科全書(ニッポニカ) 「淡路平野」の意味・わかりやすい解説
淡路平野
あわじへいや
兵庫県南部、淡路島の中央部を占める平野。洲本(すもと)川流域の洲本平野と、三原川流域の三原平野を総称する。地塁型山地の多い淡路島のなかにあって、かなりまとまった沖積平野として開け、淡路島における農牧業の中心地として発達している。ことに出荷量が全国有数のタマネギの栽培を中心として、レタス、ハクサイの生産が多く、乳牛、ブタの飼育も県下最大規模である。平野周辺には縄文、弥生(やよい)、古墳時代の遺跡も多く、条里制の遺構もある。平野一帯には淡路島の中心地である旧城下町の洲本市をはじめ、淡路人形発祥地で園芸農業、酪農業、養豚業の中心地で温州(うんしゅう)ミカンの産地南あわじ市がある。
[吉田茂樹]