三尾公三（読み）ミオ コウゾウ

20世紀日本人名事典

三尾 公三
ミオ コウゾウ

昭和・平成期の洋画家 京都造形芸術大学名誉教授。

生年

大正13(1924)年1月3日

没年

平成12(2000)年6月29日

出生地

愛知県名古屋市

学歴〔年〕

京都市立美術専門学校(現・京都市立芸術大学)日本画科〔昭和22年〕卒

主な受賞名〔年〕

光風賞〔昭和28年〕,須田賞〔昭和43年〕「青の虚像」,ジャパンアートフェスティバル優秀賞(第3回)〔昭和43年〕「虚構の華」,東京国際具象絵画ビエンナーレ展大賞(第1回)〔昭和49年〕,インド・トリエンナーレ展金賞(第3回)〔昭和50年〕,東郷青児美術館大賞(第2回)〔昭和53年〕「空白の時」,美術文化振興協会賞(第2回)〔昭和58年〕,京都市美術文化賞(第3回)〔平成2年〕,京都市文化功労者〔平成2年〕,毎日芸術賞(第32回)〔平成3年〕,芸術選奨文部大臣賞(第47回 平8年度)〔平成9年〕,京都府文化賞(特別功労賞 第16回)〔平成10年〕

経歴

大学では日本画を学んだが、卒業後油絵に転じ、光風会展で受賞を重ね、昭和34年会員となる。39年退会し、41年42歳でアクリル・ラッカーによるエアー・ブラッシュ描法に転じた。写真的な精緻でクールな現代の幻想世界を描いた仕事はたちまち注目をあび、安井賞候補新人展、ジャパン・アート・フェスティバルなどで相次ぎ受賞。さらに、50歳をすぎてからは、インド・トリエンナーレ展金賞、東郷青児美術館大賞、美術文化振興協会賞などを受賞。50年から京都市立芸術大学教授。59年退職し、以後画家に専念。週刊誌「フォーカス」の表紙絵でも知られ、56年の創刊以来、平成11年末まで担当した。

出典　日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」（2004年刊）

日本大百科全書(ニッポニカ)

三尾公三
みおこうぞう
（1923―2000）

洋画家。名古屋市に生まれる。1947年（昭和22）京都市立絵画専門学校（現京都市立芸術大学）日本画科を卒業ののち、洋画に転じ、59年光風会会員となる。64年同会退会後、画風を大きく変え、油彩とエアブラシを併用し、写真のような独自のスタイルを確立する。68年ジャパン・アート・フェスティバルで優秀賞（文部大臣賞）を受け、翌年サン・パウロ・ビエンナーレ展に出品、海外での個展も増える。74年第1回東京国際具象絵画ビエンナーレ展でグランプリを受賞。75年インド・トリエンナーレ展でゴールドメダルを受ける。同年より83年まで、京都市立芸術大学教授を務める。1979年第2回東郷青児美術館大賞、83年第2回美術文化振興協会賞を受賞。90年（平成2）京都美術文化賞を受賞。また、京都市文化功労者となる。91年毎日芸術大賞。97年芸術選奨文部大臣賞、翌年京都府美術文化特別功労賞を受賞。2000年勲四等旭日小綬章(きょくじつしょうじゅしょう)受章。1993～94年国立国際美術館で三尾公三展が開催された。

［小倉忠夫・柳沢秀行］

『『三尾公三画集　幻想空間』（1981・講談社）』▽『『三尾公三　裸婦』（1984・学習研究社）』▽『『三尾公三』（1991・日本経済新聞社）』▽『大阪府文化振興財団編・刊『三尾公三――女のいる幻想空間』（1993）』▽『『三尾公三の裸婦デッサン』増補新版（1995・河出書房新社）』

[参照項目] | 光風会

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

デジタル版 日本人名大辞典+Plus

三尾公三 みお-こうぞう

1924－2000　昭和後期-平成時代の洋画家。
大正13年1月3日生まれ。光風会展,日展に一時出品。昭和49年「男と女のスペース」が東京国際具象絵画ビエンナーレ展で大賞。インド-トリエンナーレ展で金賞。エアブラシをもちいたフォトリアリズム風の作品を発表。写真週刊誌「FOCUS」の表紙絵を担当。50-59年母校京都市立芸大の教授。平成9年芸術選奨。平成12年6月29日死去。76歳。愛知県出身。

出典　講談社

367日誕生日大事典

三尾 公三 (みお こうぞう)

生年月日:1924年1月3日
昭和時代;平成時代の洋画家
2000年没

出典　日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」