三条の教則(読み)さんじょうのきょうそく

日本大百科全書(ニッポニカ) 「三条の教則」の意味・わかりやすい解説

三条の教則
さんじょうのきょうそく

1872年(明治5)4月、国民教化政策の実施に際して、教部省教導職に達した教化の基準。三条の教憲ともいう。「敬神愛国ノ旨ヲ体スヘキ事」「天理人道ヲ明(あきらか)ニスヘキ事」「皇上ヲ奉戴(ほうたい)シ朝旨ヲ遵守セシムヘキ事」の3条で、天皇崇拝と神社信仰を基軸とする近代天皇制国家の宗教的、政治的イデオロギーを集約し明確に示している。続いて教部省は、三条の教則敷衍(ふえん)する説教演題として「十一兼題」「十七兼題」を布達した。

村上重良

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android