三縁(読み)サンエン

デジタル大辞泉 「三縁」の意味・読み・例文・類語

さん‐えん【三縁】

仏語。唐の善導の説く、念仏行者阿弥陀仏との間に結ばれる3種の縁。衆生しゅじょう三業さんごうと仏の三業とが不離となる親縁衆生が仏を見ることを欲すればただちに仏が顕現するようになる近縁ごんえん、念仏する衆生の臨終聖衆しょうじゅとともに来迎する増上縁摂取の三縁。

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精選版 日本国語大辞典 「三縁」の意味・読み・例文・類語

さん‐えん【三縁】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。
  2. 念仏の行者だけが阿彌陀仏の救いにあずかる理由があるとする親縁、近縁、増上縁の三種の縁。
    1. [初出の実例]「四㶚離宮雲裡聳、三縁宝樹月中深」(出典:猗蘭台集‐二稿(1757頃)一・秋渚夜泊)
  3. 慈悲における三種の縁。衆生縁、法縁、無縁
    1. [初出の実例]「慈悲有三縁。一者衆生縁、是小悲。二者法縁、是中悲。三者无縁、是大悲」(出典教行信証(1224)五)

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