デジタル大辞泉
「増上縁」の意味・読み・例文・類語
ぞうじょう‐えん〔ゾウジヤウ‐〕【増上縁】
仏語。
1 他のものが果として生じるときの間接的原因と、生じることを妨げないすべてのもの。因縁・等無間縁・所縁縁とともに四縁の一。
2 浄土教で、三縁の一。名号を唱えれば、罪障が消滅し、臨終のときには必ず阿弥陀仏が来迎し、往生できること。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぞうじょう‐えんゾウジャウ‥【増上縁】
- 〘 名詞 〙 仏語。
- ① 倶舎論に説く四縁の一つ。他のものの働きを助長進展させる縁。
- [初出の実例]「三密金剛以為二増上縁一」(出典:即身成仏義(823‐824頃))
- ② 中国、唐の善導の説いた浄土門の三縁の一つ。阿彌陀仏の本願の力をいう。阿彌陀如来の名号を称念することにより、罪障消滅し、臨終の来迎(らいごう)に報いられるとする阿彌陀如来の本願。
- [初出の実例]「一切善悪凡夫得レ生者、莫レ不下皆乗二阿彌陀仏大願業力一為中増上縁上也」(出典:教行信証(1224)二)
- 「この御寺の山号寺号は、忝なくも善導大師の親縁、近縁、ぞうじゃうゑんの心なるべし」(出典:仮名草子・竹斎(1624‐44頃)下)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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